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	<title>増田裕昭 - ある科学唱道者のブログ - &#187; カーボンニュートラル</title>
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		<title>JBCセミナー「バイオマスが拓く21世紀のエネルギー」に参加して</title>
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		<pubDate>Sat, 21 Feb 2009 21:04:07 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[昨日（2009年2月20日）、シリコンバレーにおける日系のバイオ関係者の集まりであるJapan Bio Community（JBC）主催による、エコシステム経済研究所のIsao UENO氏を招いての「バイオマスが拓く21世紀のエネルギー &#8211; 環境調和型材料変換システム&#8221;MACS&#8221;を用いたバイオマス燃料化技術」フォーラムに参加してきました。 要旨をここに引用しておきます。 バイオマスが拓く21世紀のエネルギーは、自然を利用する究極のエネルギーであり、地球温暖化の元凶である二酸化炭素の排出を、ゼロにできるものです。このバイオマス・エネルギーの最大の特長は、「太陽と同じ」ということで、太陽光と水と二酸化炭素を資源に、無限循環的再生可能に栽培で作り続けることができます。また、バイオマスの埋蔵量は、大気中に二酸化炭素を増やすことなく、世界の全エネルギーの7倍もあります。 バイオマスとはBio「生物」とMass「集まった量」の合成語で、一般的には「生物由来の再生可能な有機性資源」の中で、化石資源を除き、具体的には草本類や木本類全般と食品廃棄物、家畜の排泄物などを指します。バイオエタノールはトウモロコシのような食料から作ることでよく知られていますが、食料を燃料にするのは、人類文化の冒涜ではないでしょうか。一方、同様な用途に使うことができるバイオメタノールは、非食料の草木などのバイオマスから、短時間、小規模で、高効率に作る技術によって、明日からでも使うことができます。 今セミナーでは、バイオマス・エネルギーを理解しながら、地球環境問題への解決と、事業性の両方に利益をもたらすと期待される有望な技術『環境調和型材料変換システムとそのバイオメタノールの燃料化技術』について紹介します。 この要旨から素晴らしい技術の話が聞けると期待に胸をふくらませて参加したのですが、実際にセミナーが始まってみると最初のほぼ8割が地球温暖化に対する警告と自著の宣伝に終始し、なかなか要の『環境調和型材料変換システム（MACS）』の説明をしてもらえません。忍耐強く待った後、やっとMACSの説明に入ったと思ったら、何のことはない『MACSとは、有機廃棄物を摂氏200度、20気圧の水で処理することにより、メタノール等の製造に適した物質に分解する技術』と簡単に述べられただけでした。全くの肩すかしです。 有機廃棄物、特に植物由来のバイオマスは、分解が非常に難しいセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどの強固に結びついた繊維質高分子が多くを占めており、それがバイオマスの有効利用を妨げてきた大きな理由です。Wikipediaから引用しますが、例えば、セルロースの分解には硫酸や塩酸が用いられるほか、酵素のセルラーゼが用いられる。リグニンと結合したセルロースは単独状態よりもさらに化学的に安定であるため、分解は非常に困難であり、工業的な利用を妨げている（Wikipediaより）であり、多くの研究者が過去何十年にもわたって、効果的な分解法の研究・開発を行ってきているのですが、その多くが研究の域を脱しておらず、安価な大量処理の実現にはまだまだ時間がかかるというのがこれまでの認識でした。 それを、摂氏200度、20気圧の水で処理するMACS技術により、いとも簡単に実現できると言うのですから、これが本当ならば人類にとって非常に大きな福音になります。 ですので、このMACSと言う技術の詳細を知りたいと思うのは当然のことなのですが、そこを完全にはぐらかされました。非常に残念です。 さらに、分解生成物がどういう物質なのかの質問に対しても、ただ単に分解された物質としか述べず、それが低分子化されたリグニンなのか、あるいは多糖、オリゴ糖、単糖などの糖なのか、それとも有機酸なのかも不明でした。また、窒素などの他の物質の除去方法も具体的な説明はありませんでした。 バイオマスを最大限に有効利用することによって、人類のエネルギー源を限りなくカーボンニュートラルに近い状態に持って行くとの理念は非常にすばらしく、その理念に対しては諸手を挙げて賛成しますが、このように技術やデータを隠されてしまうと少々疑問の念がわき起こったと言うのが正直な所です。 ご参考までに、セルロース、ヘミセルロース、リグニンの分解は、大きく分けて 物理的分解 化学的分解 生物的分解 の三通りの方法、およびそれらを組み合わせた方法があり、それぞれ実用化に向けた研究がなされています。 例えば京都大学の坂研究室が超臨界水を用いた分解法を研究しています。それによると 微結晶セルロースを流通型超臨界水処理装置を用いて380℃、40MPa（395気圧）の条件下で超臨界水処理すると、0.12秒の処理により約75％の収率で多糖、オリゴ糖、単糖などの糖類が得られる リグノセルロースは超臨界水処理(＞374℃、＞22.1MPa（218気圧）) により分解され、数種類の有機酸(ギ酸、酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸)にまで分解される。 との由です。 どうもMACS技術はこの超臨界水を用いた分解法と同類の技術（ただし圧力が20気圧と臨界状態の218気圧以上に比べて約10分の1とかなり低い気圧なので超臨界状態ではない。おそらく亜臨界状態と思われる）の様ですが、UENO氏が技術の詳細を明らかにしてくれないので、残念ながら確認はできません。 化学的分解法としては、硫酸を使った加水分解法などがありますし、生物的な分解法としては、リグニン分解能を有する白色腐朽菌を用いた処理法や、2006年5月19日の読売新聞で紹介されている大成建設の取り組みなどがあります。 これらはいづれにせよ、コストダウンが最大の課題となっています。 とにかく、化石燃料への依存度を下げると言う理念には皆が賛同できますし、それを実現させようとする努力も尊いものです。ただ、それが秘密主義に走ってしまってはいけません。本物なら正々堂々と王道を行くべしです。また、UENO氏の公演中、いたずらに危機感を煽る表現の多用や自著の宣伝の繰り返しに加えて、自己矛盾を来す部分が何点か見受けられましたが、それらが彼に対する信頼を失墜させる一要因になったことは間違いないでしょう。非常に残念です。 [補遺] 東北大学未来科学技術共同研究センターの阿部敬悦博士よりご教示いただいた木質系バイオマスからバイオエタノールなどのバイオ燃料を製造する工程を紹介します。 原料：木質系バイオマスは、セルロース、ヘミセルロース、リグニンから構成されています。セルロースは６炭糖のグルコースのβ-1,4-結合ポリマーであり、ヘミセルロースは、セルロース成分にさらに５炭糖のキシロースやアラビノースを含んだポリマーとなります。リグニンは、フェノール性のポリマー樹脂で、セルロース、ヘミセルロースの木質間を充填しています。 製造プロセスは以下の３プロセスです。 原料前処理糖化工程ー物理的（熱、臨界点、マイクロウエーブ）、化学的（酸、アルカリ）による糖液の調整→さらに木質ポリマー分解酵素のセルラーゼ、ヘミセルラーゼを組み合わせたシステムが世界的に主流になりつつある（現在は、原料前処理、酵素生産、糖化が別のプロセスになったSimultaneous saccharification and fermentation process) 。将来的には酵素生産と発酵を同時に行うConsolidated bioprocessを目指している。 ＜この工程のコストダウンが最大の課題＞ ２）糖質のエタノール変換：細菌、酵母類に遺伝子組み換えを施し、エタノール生産能を増強したもの、グルコース以外の糖（ヘミセウロース由来の５炭糖ーキシロース、アラビノース等）の発酵性を増強した微生物の利用が推進されている。 ＜５炭糖発酵能に優れた微生物育種、耐酸性（原料前処理への対応）、耐塩性（原料前処理後の中和塩への対応）、エタノール耐性育種）が課題＞ エタノール分離工程：通常は蒸留、場合によっては逆浸透 バイオマス・ニッポン総合戦略などの行程表によれば、2017年あたりまでに、実証プラントによる実証実用化試験を行って、それ以降に生産拡大を目指すとされています。 米国では、エネルギー省のグラントで、NOVOZYME USAが、大型の実証プラント試験を行っています。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>昨日（2009年2月20日）、シリコンバレーにおける日系のバイオ関係者の集まりである<a href="http://j-bio.org/">Japan Bio Community</a>（JBC）主催による、<a href="http://tifees.com/">エコシステム経済研究所</a>のIsao UENO氏を招いての「バイオマスが拓く21世紀のエネルギー &#8211; 環境調和型材料変換システム&#8221;MACS&#8221;を用いたバイオマス燃料化技術」フォーラムに参加してきました。</p>
<p>要旨をここに引用しておきます。</p>
<blockquote><p>バイオマスが拓く21世紀のエネルギーは、自然を利用する究極のエネルギーであり、地球温暖化の元凶である二酸化炭素の排出を、ゼロにできるものです。このバイオマス・エネルギーの最大の特長は、「太陽と同じ」ということで、太陽光と水と二酸化炭素を資源に、無限循環的再生可能に栽培で作り続けることができます。また、バイオマスの埋蔵量は、大気中に二酸化炭素を増やすことなく、世界の全エネルギーの7倍もあります。</p>
<p>バイオマスとはBio「生物」とMass「集まった量」の合成語で、一般的には「生物由来の再生可能な有機性資源」の中で、化石資源を除き、具体的には草本類や木本類全般と食品廃棄物、家畜の排泄物などを指します。バイオエタノールはトウモロコシのような食料から作ることでよく知られていますが、食料を燃料にするのは、人類文化の冒涜ではないでしょうか。一方、同様な用途に使うことができるバイオメタノールは、非食料の草木などのバイオマスから、短時間、小規模で、高効率に作る技術によって、明日からでも使うことができます。</p>
<p>今セミナーでは、バイオマス・エネルギーを理解しながら、地球環境問題への解決と、事業性の両方に利益をもたらすと期待される有望な技術『環境調和型材料変換システムとそのバイオメタノールの燃料化技術』について紹介します。
</p></blockquote>
<p>この要旨から素晴らしい技術の話が聞けると期待に胸をふくらませて参加したのですが、実際にセミナーが始まってみると最初のほぼ8割が地球温暖化に対する警告と自著の宣伝に終始し、なかなか要の『環境調和型材料変換システム（MACS）』の説明をしてもらえません。忍耐強く待った後、やっとMACSの説明に入ったと思ったら、何のことはない『<strong>MACSとは、有機廃棄物を摂氏200度、20気圧の水で処理することにより、メタノール等の製造に適した物質に分解する技術</strong>』と簡単に述べられただけでした。全くの肩すかしです。</p>
<p>有機廃棄物、特に植物由来のバイオマスは、分解が非常に難しい<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/セルロース">セルロース</a>、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/ヘミセルロース">ヘミセルロース</a>、<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/リグニン">リグニン</a>などの強固に結びついた繊維質高分子が多くを占めており、それがバイオマスの有効利用を妨げてきた大きな理由です。Wikipediaから引用しますが、例えば、<em>セルロースの分解には硫酸や塩酸が用いられるほか、酵素のセルラーゼが用いられる。リグニンと結合したセルロースは単独状態よりもさらに化学的に安定であるため、分解は非常に困難であり、工業的な利用を妨げている</em>（Wikipediaより）であり、多くの研究者が過去何十年にもわたって、効果的な分解法の研究・開発を行ってきているのですが、その多くが研究の域を脱しておらず、安価な大量処理の実現にはまだまだ時間がかかるというのがこれまでの認識でした。</p>
<p>それを、摂氏200度、20気圧の水で処理するMACS技術により、いとも簡単に実現できると言うのですから、これが本当ならば人類にとって非常に大きな福音になります。</p>
<p>ですので、このMACSと言う技術の詳細を知りたいと思うのは当然のことなのですが、そこを完全にはぐらかされました。非常に残念です。</p>
<p>さらに、分解生成物がどういう物質なのかの質問に対しても、ただ単に分解された物質としか述べず、それが低分子化されたリグニンなのか、あるいは多糖、オリゴ糖、単糖などの糖なのか、それとも有機酸なのかも不明でした。また、窒素などの他の物質の除去方法も具体的な説明はありませんでした。</p>
<p>バイオマスを最大限に有効利用することによって、人類のエネルギー源を限りなく<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/カーボンニュートラル">カーボンニュートラル</a>に近い状態に持って行くとの理念は非常にすばらしく、その理念に対しては諸手を挙げて賛成しますが、このように技術やデータを隠されてしまうと少々疑問の念がわき起こったと言うのが正直な所です。</p>
<p>ご参考までに、セルロース、ヘミセルロース、リグニンの分解は、大きく分けて</p>
<ul>
<li>物理的分解</li>
<li>化学的分解</li>
<li>生物的分解</li>
</ul>
<p>の三通りの方法、およびそれらを組み合わせた方法があり、それぞれ実用化に向けた研究がなされています。</p>
<p>例えば京都大学の坂研究室が<a href="http://www.ecs.energy.kyoto-u.ac.jp/kenkyu/index.html">超臨界水を用いた分解法</a>を研究しています。それによると</p>
<ul>
<li>微結晶セルロースを流通型超臨界水処理装置を用いて380℃、40MPa（395気圧）の条件下で超臨界水処理すると、0.12秒の処理により約75％の収率で多糖、オリゴ糖、単糖などの糖類が得られる</li>
<li>リグノセルロースは超臨界水処理(＞374℃、＞22.1MPa（218気圧）) により分解され、数種類の有機酸(ギ酸、酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸)にまで分解される。</li>
</ul>
<p>との由です。</p>
<p>どうもMACS技術はこの<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/超臨界流体">超臨界水</a>を用いた分解法と同類の技術（ただし圧力が20気圧と臨界状態の218気圧以上に比べて約10分の1とかなり低い気圧なので超臨界状態ではない。おそらく亜臨界状態と思われる）の様ですが、UENO氏が技術の詳細を明らかにしてくれないので、残念ながら確認はできません。</p>
<p>化学的分解法としては、硫酸を使った加水分解法などがありますし、生物的な分解法としては、<a href="http://www.j-tokkyo.com/2008/B09B/JP2008-006372.shtml">リグニン分解能を有する白色腐朽菌を用いた処理法</a>や、2006年5月19日の読売新聞で紹介されている<a href="http://www.yomiuri.co.jp/feature/kankyo/20060808ft0b.htm">大成建設の取り組み</a>などがあります。</p>
<p>これらはいづれにせよ、コストダウンが最大の課題となっています。</p>
<p>とにかく、化石燃料への依存度を下げると言う理念には皆が賛同できますし、それを実現させようとする努力も尊いものです。ただ、それが秘密主義に走ってしまってはいけません。<strong>本物なら正々堂々と王道を行くべし</strong>です。また、UENO氏の公演中、いたずらに危機感を煽る表現の多用や自著の宣伝の繰り返しに加えて、自己矛盾を来す部分が何点か見受けられましたが、それらが彼に対する信頼を失墜させる一要因になったことは間違いないでしょう。非常に残念です。</p>
<p><strong>[補遺]</strong><br />
<a href="http://www.niche.tohoku.ac.jp/index.php">東北大学未来科学技術共同研究センター</a>の<a href="http://www.niche.tohoku.ac.jp/index.php?page=project_abe">阿部敬悦博士</a>よりご教示いただいた木質系バイオマスからバイオエタノールなどのバイオ燃料を製造する工程を紹介します。</p>
<blockquote><p>原料：木質系バイオマスは、セルロース、ヘミセルロース、リグニンから構成されています。セルロースは６炭糖のグルコースのβ-1,4-結合ポリマーであり、ヘミセルロースは、セルロース成分にさらに５炭糖のキシロースやアラビノースを含んだポリマーとなります。リグニンは、フェノール性のポリマー樹脂で、セルロース、ヘミセルロースの木質間を充填しています。</p>
<p>製造プロセスは以下の３プロセスです。</p>
<ol>
<li>原料前処理糖化工程ー物理的（熱、臨界点、マイクロウエーブ）、化学的（酸、アルカリ）による糖液の調整→さらに木質ポリマー分解酵素のセルラーゼ、ヘミセルラーゼを組み合わせたシステムが世界的に主流になりつつある（現在は、原料前処理、酵素生産、糖化が別のプロセスになったSimultaneous saccharification and fermentation process) 。将来的には酵素生産と発酵を同時に行うConsolidated bioprocessを目指している。</li>
<p>＜この工程のコストダウンが最大の課題＞</p>
<li>２）糖質のエタノール変換：細菌、酵母類に遺伝子組み換えを施し、エタノール生産能を増強したもの、グルコース以外の糖（ヘミセウロース由来の５炭糖ーキシロース、アラビノース等）の発酵性を増強した微生物の利用が推進されている。</li>
<p>＜５炭糖発酵能に優れた微生物育種、耐酸性（原料前処理への対応）、耐塩性（原料前処理後の中和塩への対応）、エタノール耐性育種）が課題＞</p>
<li>エタノール分離工程：通常は蒸留、場合によっては逆浸透</li>
</ol>
<p>バイオマス・ニッポン総合戦略などの行程表によれば、2017年あたりまでに、実証プラントによる実証実用化試験を行って、それ以降に生産拡大を目指すとされています。</p>
<p>米国では、エネルギー省のグラントで、NOVOZYME USAが、大型の実証プラント試験を行っています。</p></blockquote>
]]></content:encoded>
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